
昔は人生60年としたら、閉経から10年〜20年くらいで寿命の時代だったかと思います。
現在は初潮年齢が低くなっていることから、人生80年としても閉経から30年〜40年の時代となっています。
つまり女性としての生殖活動の時代の倍も残りの人生がある計算。
ここのところ女性ホルモンと更年期に関する本ばかり読んでいて、今もっとも興味があるのですが、この「更年期完全ガイド」という本が一番私を満足させる本でした。
他にも「ニューパッセージ」とか「更年期の真実」など手にとって見ましたが、この本にまさるものはありません。
この本の著者は医学博士で20年以上産婦人科医としての経験もあり、本の中には医学的なことも症状別にじつにくわしく書いてあります。
しかし、それだけではなく、この本の著者みずからのたどった経験が最初に書かれ、スピリチュアルとかいう言葉はどこにもないのですが、肉体的、精神的な視点だけではなく、スピリチュアルな視点からも更年期というものをとらえているような感じです。
そこをカバーしているのがすごい本だと思いました。
そしてホリスティックな療法への造詣も深く、それぞれの症状に対しての処方もすごくくわしいのです。
他の更年期に関する本はホルモン補充療法をしましょうで終わっていたり、さらに書かれていても大豆をたくさん食べましょうという感じだったり、症状についてもいまだに「ほてり、膣の乾き、うつ、無気力」などしか書かれてないことも多いようです。
ところがこの本では大豆をとるにしてもどのくらいの大豆を一日に取らないと効果が出ないのか、それをどのくらいの期間食べ続けたら、効果があらわれてくるのかという具体的な数字まで出しています。
鉄にしても鉄ならこれがお勧めとかサプリメントによってどの製品のものがとくにいいのかというアドバイスも含まれています。
亜麻仁でも北米大草原の北部(マニトバ州、南北ダコタ州)で栽培される亜麻仁がお勧めとかえらくピンポイント。
鍼や漢方についてもくわしくちらちら書かれてもいます。
また精神的な面についての項目もかなり割いており、それについての考え方にも実に共感しました。
うつについてこんなことを書いています。
『うつを乗り越えるには人生に、脳の健康な化学作用を支えてくれるような何らかの変化を起こさなければならない。さもなければ再発を繰り返すだろう。私は患者がカウンセラーのもとで、人生の必要な改善に取り組む気にならないかぎり、抗うつ薬の処方はしないことにしている。つまり、うつの治癒は、いくら正しい薬を飲んでも保障されないことを、私たちは社会としても個人としてももっと理解する必要があると思っている。』もちろん西洋医学を否定しているわけでもなく、ホルモン補充療法についてくわしく書かれてあるページもあるし、チャクラについてさらっと書いてあるページもあり、40歳くらいからクンダリニーニが上昇するというようなことも書いてあり、偏りなく網羅されているようです。
目覚ましのベルというたとえがなるほどと思いました。
PMSの症状がある女性はマタニティブルーや更年期にも症状が出やすい傾向があると書かれてありますが、その最初のベルがPMS、それを無視していると次に出産後に次のベルが鳴らされるようです。
そして季節のレベルで冬に体調が悪くなるという形で出てきて、最後に更年期に最大のベルが鳴らされるというのです。
そうしたことを
「女性のからだの内なる知恵」と呼んでいるところにもすごく共感が得られます。
そして人生を再検討することに掻き立てるホルモンが毎月やってきていたのが、中年期には数週間から数ヶ月定着し、閉経になると交流のようだった知恵の流れが直流となるという説明がなされていました。
こういうことを書いてあった本もほかではなかったように思います。
最初に書いたように今、閉経後の人生が長いために、今まで更年期というのは閉経後の不快な症状のことを指していましたが、現在は女性の生き方や生活スタイルが多様になっているため、移行期そのものの長いスパンが必要なのも当たり前ではないかと思うのです。
女性のサイクルの中での不快と思われる毎月の変化は別に病気じゃないし、普通でしょと思っている女性が残念ながら大半ですが、自分の知恵に耳を傾け、大切にすることを始めていく時代に入っているように思います。
だいたい35歳〜50歳くらいの閉経までの期間は現代では更年期の一部だといってもよいでしょう。前更年期という呼び方をしますが。
出産年齢が遅くなっていることや子育て期間も40代はまだ小さい子供がいたりする場合も少なくなく、心身の不調を感じる人も増えているようです。
それは必ずしもエストロゲンが不足した症状ではなく、エストロゲン過剰な症状であったり、甲状腺機能の不調であったり内分泌系と自律神経系全体のバランスの問題となっています。
なので、身体症状ではなく、感情のアンバランスや不安感などだけが出る場合もあります。それはホルモンの影響であり、一種の前更年期の症状のひとつであるかもしれません。
更年期・・まだまだでしょと思っていても従来の更年期ではなく、移行期の一部として警告のベルが鳴らされたなら、それに耳を傾ける必要があります。
私もその移行期に入ったなあと強く感じるようになったのは昨年からです。どちらかというとエストロゲン優勢の症状。で、あきらかに30代のからだとは違ってきたということを感じました。
単純に薬を飲めばいいというものではなく、自分自身の人生や生き方について考えることをしなければならない貴重な期間です。
この本に書かれてある子宮筋腫ができていたらこんな質問をしてみようという質問を書いてみます。
『・死ぬ前に、一度は外へ出してやりたい創造的な何かが私のなかにあるなら、それは何だろう?
・願いがすべて実現するとしたら、私はどんな人生を送っているだろう?
・あと半年しか生きられないとしたら、私の人生からいますぐ手放す人間関係はどれだろう?
・あと半年しか生きられないとしたら、時間と注意をもっと注ぎたい人間関係はどれだろう?
・私をほんとうに養い、豊かにしてくれる人間関係はどれだろう?
・どの人間関係が私のエネルギーを奪っているのだろう?』トラウマについても非常に適切な説明がなされています。
『更年期にしばしば浮上する心をみだす記憶や暗い気分は、ありのままに見つめれば、それほど怖いものでも、有害でもなくなるものだ。そういうものがわいてくるのは、私たちがいまでは深いところで強くなっており、過去の苦痛や秘密を表に出して一掃するという仕事に十分耐えられるという証なのだ。』
で一方である種のセラピーでは脳と体のネガティブなバターンを逆に強めてしまうということへの注意点も書かれてあり、
『とりわけ敏感な人や暗示にかかりやすい人、イメージを受け入れやすい人は、コルチゾール濃度が高い状態にあると、自分の過去とは関係のない新しいトラウマ的な「記憶」を脳と体に刻み付けてしまうこともある。』と書かれていることも驚くことです。
そんなことを思うと更年期というのはもちろん体の生理的な反応として処理するものではないことがわかってきます。
その時期こそ、フラワーエッセンス療法のように内的なプロセスを支えるものがとても適しているように思われます。
咲いた花が今度は実となって豊かに種を作っていく時期なのです。
更年期のプロセスにそったフラワーエッセンスへの研究にもさらに興味がわいた一冊でした。
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